第9期、プレゼミ2nd。

昨日(2月27日)、ゼミ第9期のプレゼミ2ndを実施しました。


テーマは「『MUJI式』から考える〈デザイン思考と企業発展〉」。


増田明子[2016]『MUJI式:世界で愛されるマーケティング』(日経BP社)を共通文献に、事前に読み込んできてもらったうえで、さらに関連する文献の読み込みや現実データ・情報を収集し、グループワーク形式で「なぜ、無印良品が魅力的であるのか / 人気があるのか」を分析して報告するという内容でした。




メンバーは(たぶんw)全員、ちゃんと文献を事前に読み込んで来てくれていたと思います。

簡単な進め方説明のあと、チームごとに文献を読んで気づいたこと、重要なポイントだと考えた点、関連する点など、KJ法を用いてどんどん付箋に書き出し、ホワイトボードにぺたぺたと。


先月、UX入門ワークショップでも付箋に書き出すという作業は経験していますが、今回は文献ベースなので、また勝手がちょっと違います。ただ、〈無印良品〉というブランドそのものはみんな知ってるので、そのあたりイメージは捉えやすかったかもしれません。


事前に文献を読み込んできてもらっているとはいえ、やはり時間的にはかなりタイトだったようです(笑)


「もうちょっと時間があったら…」って感じたメンバーもいるかもしれません。でも、限られた時間のなかで、どれだけ深く考え、それを表現することができるかってのは、社会に出てからもすごく重要だったりします。

そのためには、日ごろから本を読む習慣、情報を読み解く習慣、いろいろイメージしてみる習慣、「なんで?」「どうやって?」「ああでもない」「こうでもない」と考えをめぐらせる習慣、文章を書く習慣(ことばで表現する習慣)、図式化する習慣などなど、呼吸するように(誤解を恐れずにいえば、気軽な気持ちで自然に)こういったことを繰り返しやれるかが大事になります。

ワークの最中に「言いたいことはあるんやけど、どういう言葉で表現したらいいんかわからへん」という発言をけっこう耳にしました。

それ、大事な感覚です。
どういう言葉を充てれば、その事象であったり、自分で考えていることであったり、そういったもろもろを的確に表現できるか。このトレーニングが重要になります。

理論や概念といった類の知識や考え方は、どうしても抽象的で無味な感じがするので、みなさん避けがちです。でも、理論や概念に親しんでいると、こういうときに的確な表現ができるようになります。

今回は、あえてワークの最中にそういうアドバイスをせずに、チーム自力でまとめあげてもらうことにしました。

そして、報告。


まだ2回生で、詳細な思索の方法とかを教えられていないなかで、各チームとも論理構成などを考えながら仕上げてくれました。もちろん、まだまだこれからなので、向上させていってもらいたい点はたくさんあります。

ただ、どの報告にも「鮮やかに伝えたい」といったような意思が感じられたのは何よりでした(私の買いかぶり、思い過ごしでないことを祈りますw)。鮮やかに伝えるためには、緻密な分析や考察、全体像の描き出し、そしてそれを可能にする概念枠組の構築が不可欠です。もちろん、グラフィック・レコーディングのような表現スキルも。

これから、どんどん高めていってな。

Masayuki YAMAGATA Lab.

近畿大学経営学部 山縣正幸ゼミのページ。 テーマは「価値創造のデザイン:さまざまなステイクホルダーの期待を満たすために」 ミッションは「学びも遊びもガチで」